朱雀大路貴美香。2児の母であり女探偵。
今日もまた、私のまわりで様々なドラマがくりひろげられる・・・
 

 


vol. 18  娘の不審な交際相手 


                      
 年頃の娘を持つ親の気持ち。特に嫁入り前の娘を思う父親の気持ちというものは複雑なものがあるとよく聞きます。
先日事務所をたずねてこられたのは 21歳の愛娘を案じる50歳のお父様でした。
「娘に最近 彼氏ができたみたいなんですけどね。どうもその相手の男に不審な点があるんですよ。なんてったって 歳が娘よりも20歳も上だというから 親としては心配で心配で仕方ないんですよ。」
お父様は気が気ではないといった様子です。
「しかも その男性と結婚を考えてるなんていうもんだから 急いで調べてもらえませんか。」


私どもは 早速 その20歳も年上だというお嬢さんの交際相手(H氏としましょう)の身元調査を開始しました。 飲食店を数店経営するH氏は 金周りはいいのですが特に金銭関係のトラブルはなく、女性関係も問題はありませんでした。 周囲との付き合い・人間関係も良好で、人柄的にもどちらかといえば好印象を持たれる人物であるということがわかりました。 実際のH氏とも 直接接触を図ったのですが、事前情報で40歳と聞いていたものの お仕事柄でしょうか、とても若々しく見えて 30代といっても不思議ではないくらいの風貌の人物でした。
「お父様はきっと安心されるだろう・・・」
そう思っていた矢先 思わぬ事実が判明したのです。
なんとH氏は 60歳。今年還暦を迎える男性だったのです。
何かの間違いかもしれない。と 念には念を入れて調査をしましたが 事実相違なくH氏は60歳でした。
私以上に驚かれたのは ご依頼者であるお父様。報告書の事実とH氏の若々しいお写真に一瞬 言葉をなくされました。
「む、娘より 40歳も年上じゃないですか。しかも 私よりも年齢が上だなんて。」
交際中の娘さんが この事実を知った時、果たして彼女は何を思うのか?
もしかして 彼女は全てを承知の上で真剣に交際していたのかも?
色んな事を思い巡らせながら 肩を落として帰られるお父様の後姿を見送りました。


                           《 朱雀大路貴美香 》

 



  

 

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